2010年10月30日土曜日

Kusama Yayoi


 版画はかなりサイケです


新潟県まつだい駅前の巨大彫刻Tsumari in Bloom

これは確信に近い想像なのだが、草間弥生には迷いがない、創造上の悩みとも皆無だ。それは、彼女の作品は彼女そのものだから、自分が消滅しないかぎりその創造は留まる事はないだろうし、何をどう表現したらいいか、などという卑小な悩みとも皆無なのだろう。

草間彌生展 「ワタシというナニモノかへの問い」、アメリカから帰国した1973年以降に製作した版画とコラージュ作品に焦点をあてた小さな展覧会。三次元の大画面を多い尽くす迫力あるDotsや終わらない網目などの有名な作品とはまた違った彼女の世界に触れられます。

1950年~70年にかけてアメリカで注目され一躍、世界的前衛芸術家として賞賛された時代の作品から受ける、人の脳の中に直接入り込むような不思議な感覚は影をひそめ、少女の頃遊んだお花畑の記憶や赤い靴、帽子、蝶々の可愛らしいモチーフが小さな頃の幻覚や幸せな浮遊感と共にカラフルに表現されています。

以前のある意味アグレッシブな怒りが爆発したような物とは違うし、そして現代絵画の美術的な価値からするとやはり地味な感じですが、草間弥生の根底に流れる物はずっと変わらず、とにかくそれは、「ジブン」という事につきます。彼女の言葉は主語がはっきりしていてつねに「ワタシ、、、」。ワタシがどう感じるか、ワタシからどう見えるか、それはとても純粋でゆるぎない感覚です。幼い頃より幻覚や幻聴、強迫症を体験しそれを溢れる感性で幻想的な世界を構築してきた草間弥生、個人的にはぶっとんだ彫刻やインスタレーションに惹かれますが、彼女の純粋なコアを再確認しました。

それにしても、、、武蔵野市立吉祥寺美術館、入館料100円安すぎます!!!素晴らしい!!
 

3 件のコメント:

  1. 草間さんが素晴らしいアーティストでありながら実は
    総合失調症という病気を患っている事を昔知った時は
    非常にショックでした。特に当時は分裂症という病名
    でしたから。しかし、彼女はそれをどこかでしっかりと
    受け止め、健常者には見えない或いは聞こえない
    何かをアートで表現しようとした。なかなか出来ない
    ことであると同時に彼女が天才的なアーティストで
    あるということですよね。いつものコメントで申し訳あり
    ませんが、そんな展覧会を観に行けて『羨ましいです』

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  2. 2010年のシドニービエンナーレにも彼女の作品展示があり、その時シドニーにいたにもかかわらず見逃してしまいとっても残念!ヨーロッパにも展示が行くといいですねえ。現代美術は好き嫌いが別れるけれど私はけっこう好きです。

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  3. 素晴らしい!
    彼女の個展のパンフレットの推薦文かと思った。

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